日々の記録[言葉を綴る]

気持ちを言葉にして形にする

無題


今夜は  ごきげんよう

眩暈なんて気にするな

それは君を纏う存在が

ただついていけてないだけさ


さぁまわるんだ

くるくる ステップを踏んで

あぁ でも だめだ

それではまるで死に際の虫だよ

ただ見苦しいだけさ


この手を取って

しなる身体を預けて

ステップを踏むのさ

僕達はこのダンスをやめない


決まりきったリズムなんて

君にも僕にもいらない

そうだろう?

この一瞬を感じている

例えこのダンスを終えたとき

何も残らないとしても


僕達は死に向かうだけの虫じゃない

1人じゃ踊らない 踊れない


今夜は ごきげんよう

眩暈は感じないだろう?

さあ始めようか

時を忘れて 瞳を閉じて





無題

足りない 足りない 足りないよ

ずるずるながい影を引きずって

きたない汚れを巻きこんで

どんどん大きくなっていく

それでも足りない 足りないの

 

たくさん歩いて疲れたよ

くたくたでもう休みたいの

でもどこで休めばいいのかな

分からない 分からないよ

私を包んでくれるものはあるの

 

歩けないよ もう 立てないの

いやだよ こわいよ

影が

 

大きい影が

 

私を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無題

 

くらくらしちゃうよ

この不協和音を止めたくて

反射する色は幻惑

あなたのように逃げていく

可愛らしい逃走ね

もっと本気を出したらどう?

 

ぎゅって握ったはずなのに

まるで砂のよう

さらさらと溶け出して

この手には何も残らない

砂の落ちた先を知らないの?

私の大事な小物入れ

 

物覚えが悪いのね

なんて言わないで

1度じゃ分からないわ

簡単に諦めたくなんてない

私はあなたじゃないの

 

さあカウントして

あなたが私を知るまで

油断大敵よ

私は可愛い女じゃないの

ライオンのように狙っているわ

この牙があなたの色に染まるまで

始めましょう

 

無題

 

こんな綺麗な月の夜は

ありきたりで思わず笑っちゃうけど

君を思い出すんだ

 

なにをやっても上手くいかなくて

投げやりになってた俺を

白く柔らかい手で導いた

凍った心が溶けだすような

そんな感覚になったんだ

 

本当はこんな

安っぽい言葉にはしたくない

大切で大切で

誰にも奪われたくないって

思ったことは確かなのに

 

月の輝きがまるで君のようで

思わず目を逸らしたくなるよ

昔は君のことを

月のように見つめられる明るさだね

なんて

思っていたのに

 

今夜のような綺麗な月は

優しい君を思い出すから

大嫌いだよ

もう思い出したくなんてない

痛む心に蓋をして

月から目を離したんだ